「エストニア共和国」シルクロードを放浪した2006年の旅行記

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バルト三国・ラトヴィア(2006/06/11)

深夜3時に空港へ移動。4時に搭乗手続きとパスポートコントロールを済ませた。ここでもレギストラーツィアのチェックは無く、事実上この制度は無くなったに等しいのかもしれない。中央アジアは本当に入りやすい国になってきている。

飛行機では、寝不足のためほとんど眠っていた。気がついたら着陸態勢に入っていた。機内から外に目をやると、森が多くなり、まったく景観が変わっている。あっという間にヨーロッパだ。今まで陸路で移動してきただけに、ズルいショートカットをしてしまったような妙な気がして、少し寂しい気持ちになってしまった。しかし、空港バスに乗って市街地に向かい、中世ヨーロッパの町並みが残る旧市街が見えてくると、そんな感情も吹っ飛んだ。すごい!パリやローマに行った時よりも鮮明な、頭の中で描いていたヨーロッパの風景が、まさに目の前に存在している。

北欧の風景中世ヨーロッパの町並みそれにしても、寒い。やっぱり北欧に位置するからだろうか。半袖では厳しく、15度くらいだろう。何をするにも、宿を探さないといけないんだが、物価の急上昇にやっぱり戸惑った。4,5箇所料金を聞いてまわったが、一番安いところでツインルーム・14ラッツ(2,900円)と高い。設備は廃墟みたいなところでシャワー・トイレ共同だ。値下げ交渉しようにも全く取り合ってくれなく、冷たい対応。やっぱり旧社会主義の名残だろうか・・・。アジア的な暖かさが感じられなくなったのが悲しい。

エストニア(2006/06/14)

ラトヴィアの首都リーガの旧市街を見たり、郊外にある野外博物館をみたりして、ラトヴィアを堪能した僕らは、次は北に向かいエストニアの首都タリンに行く。

リーガからタリンへは大して遠くない。バスで6時間もあれば着いてしまう距離だ。タリンはフィンランドのヘルシンキと海峡を隔ててかなり近い距離にある。そのためフィンランドの物価が、このエストニアにも影響しているのだろうか、かなり物価が高い。ラトヴィアでも高いと感じたが、それ以上だ。ラトヴィア物価のさらに1.5倍くらいの感じがする。ちょっとしたレストランで食べると、一品1,500円くらい取られてしまうから、日本と同程度もしくはそれ以上かもしれない。

朝8時半にラトヴィアのリーガを国際バスに乗り、途中エンジントラブルなどに見舞われながら、予定より少し遅れてエストニアのタリンに着いたのは15時だった。それから、タリンの町を散策した。さすがに街全体が世界遺産登録されているだけあって、中世の歴史的建造物が残った趣きのある町並みだ。フィンランドと近いのもあってか、近代的発展もしていて、なんでも揃うショッピング街もあり、中世とハイテクが入り混じった不思議な街だ。しかし、何にしても物価が高すぎる。ここよりも物価が高いというフィンランドやノルウェーに行こうとも思わないし、財布と相談すると確実に行けない。僕としては、まだ物価が許せる範囲にあるラトヴィアの方が好きだ。あまり長居をすると破産するので、この国は二日だけ滞在してまたラトヴィアに戻ろうと思う。

エストニアのタリンタリン旧市街それにしても、ずいぶん北に来たもんだ。小学校の頃に、社会の勉強で緯度が高い国では"白夜"になるなど習ったもんだが、それを実体験をするとは思わなかった。深夜2時になってもまだ明るく、日本の感覚で言えば夕方5時くらいの明るさを保っている。本当に不思議だ。こんな具合だから、まだ夕方5時くらいだろうだと思って行動していると、実は夜10時くらいだったりして、時間の感覚がわからなくなる。