「西安から上海まで」中国を一人旅した2001年夏の日記

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上海は近代都市でありながら、租界時代の雰囲気を色濃く残す所だ。あまりの発展に度肝を抜かれる。

8月31日

どういう理由かよくわからないが、昨晩はまったく寝付けず、結局、徹夜になってしまった。
朝6時、眠い目をこすりこすり、ボーとしながら、ホテルを出る用意をする。今日は上海に移動する日だからだ。
トイレでこれでもか!というほど出してから(二回も)、7時にチェックアウト。
ホテルに出ると、おばちゃんタクシーが呼びかけていたので、呼び掛けに応じて、空港までいってもらう。150元(2250円)だ。高いんだがこれが相場だからしかたがない。
ホテルから空港までは40分といったところ。今朝は特に空気が白んでいて、もうほとんど見えない。霧でもないというのに、まるで雲の中を走っているようだ。
西安の真っ白な空気

7時50分に到着。10時5分発の飛行機だからちょうどいい頃合いに到着したことになる。
もう、これで中国の飛行機に乗るのは三度目になるので、すべて勝手が分かっているからお手の物だ。チェックインが始まるまで、朝食を取る。
10元(150円)のチャーハンを食べたのだが、まあ当たり前だが、空港のレストランはおいしくはない。けど腹の足しにはなった。
食べたら、また便意がきたので、トイレで出す(三回目)。

食い終わって、店を出ると、ちょうどチェックインが始まったところで、僕が一番最初にチェックインできた。
チェックインが終わると持ち物検査だ。どうせ、引っかかるであろうウイグルナイフを鞄から出して検査員に見せる。ウルムチ空港の時と同じように上海まで没収という手続きを済ます。後は搭乗を待つだけだ。今9時だから後一時間もある。
ボケッとしていると、なにやら向こうの方で白人達に太極拳を教えている女性がいたので、おもしろそうだから見学。ふむ、みんな一生懸命太極拳している。でも、気を練ってないからから、ただのダンスだ(えらそう)
次第にみんな飽きてしまったのか、終わったのでまた暇になる。

すると、太極拳を教えていた女性が、僕に中国語で話しかけてきた。どうもを中国人だと思っているようだ。英語で「は日本人です」というと、あちらも英語で「あなたは桂林にいきますか?」と聞かれる。もちろんいかない。「は上海行きの飛行機です」と答えると、困ったようにどこかへ行ってしまった。どうも、桂林行きの飛行機が延期しているようだ。

寝ていないので猛烈にねむい。だが、ここでもし寝てしまったら、搭乗が始まっても気がつかないで眠り続けるだろうから、眠気に耐えて搭乗を待つ。

今度の飛行機はきっかり予定通りに搭乗が始まったので助かった。
搭乗して、座席を見ると、窓側ではない。一番にチェックインしたのに残念。
残念がっていると、となりの窓側の席の中国人のおっちゃんが席を交換してくれた。ありがたい。これで窓にもたれかけて寝られる。

それはもう、席に着いたとたん、すぐに熟睡。機内食が出ていたようだけどまったく無視して寝ていたようだ。気がついたらもう着陸前だった。

一時間半ほど眠ったので、結構すっきりした。
着陸10分前ぐらいに窓の外を見ると、ヴェネチアみたいに水路が張り巡らされている街が見える。位置的に見てもここがマルコポーロも絶賛した蘇州に間違いないだろう。
相変わらず、空気が霞んで白みがかっていたので見えにくかったが、それでもの目を楽しませてくれるには十分であった。
無事着陸すると、なぜか救急隊員が機内に入り込んできて、患者を連れて行った。僕が寝ていた間に何かあったのだろうか

空港から出るも、相変わらず市内までのバスがどこから出るのかわからん。
みなさん、タクシー乗り場に順番に待っているので、僕もタクシーで市内までいくことにして順番に並ぶ。ちょっと驚いたのはいつも平気で順番抜かししていく中国人がきちんと整列しているではないか。
タクシーは後から後からひっきりなしに来るので、そんなに待たなくてもすぐに乗れた。

上海が中国旅行最後の都市なので、ホテルのグレードをさらにあげて金門大酒店というクラシックホテルに泊まることに決めた。
タクシーのおっさんにホテル名の書いた文字を見せて出発。さすが上海のタクシーはすごく高い。これまでのタクシーだとメーターが上がっても5角(7.5円)ずつだったのに、上海では3.5元(52.5円)ずつ上がっていく。
そんなことよりも、予想以上に上海が発展した近代都市だったことに驚かざるえない。僕は心のどこかで(上海と言っても中国だし、日本と比べればまだまだだろう)という気持ちがありました。\(__ ) ハンセイ
大阪、余裕で負けてました。東京は3回ほどしかいったことないからよくわからないけど、国際都市という雰囲気では東京よりも勝ってるかもしれない。
それほど、すごいのだ。考えれば、上海は第二次大戦前に世界の列強の租界地だったんだから、言い換えると、世界最大規模の国際都市だ。発展するのは当たり前。 それでいて、租界時代の古い建物も残っていて、クラシックな雰囲気もある。

ホテルの前に到着する。タクシー代は48元(720円)だった。
ホテルをみると、本当にクラシックだ。古いという言葉がこれほど似合うところはそうはないだろう。
また時計台がついているのが気に入った。
泊まった金門大酒店中にはいると、なんか外観とピッタリで古くさく、ひどく汚い。
とりあえず、今日泊まれるか聞いてみる。
実はここ、中国旅行社だった。ホテルは二階にあるという。どおりでフロントっぽくないと思った。そりゃ汚いわけだ(^^; というかドアマンの人も止めてくれればいいのに。

正しいホテルのフロントに入ると、外観とは裏腹にすごく綺麗だ。さすが高いだけある。
さっそく、マネージャーらしき人に今日泊まれるか?とあらかじめ中国語でノートに書いておいた文字を見せる。
部屋は開いているそうだ。この人は英語をしゃべれたので楽に話がすすんだ。
このホテルはAの部屋700元(10500円)Bの部屋650元(9750円)Cの部屋480元(7200円)に別れている。もちろん貴賓室で法外な料金をとる部屋もあるがそんなのは論外だ。
は調子に乗ってBの部屋にした(後で考えると50元しか変わらないんだったら、どうせならAの部屋にしておけばよかったと後悔する)
おっさんは英語がつうじるから話が早い。「ディスカウントして」といつものことだが言ってみる。そしたら、650元を600元にしてもらった。

部屋に入ると、驚きで目が回りそうだ。とにかく広い、20畳はある。
それにイスや机がアンティークで高そうだ。というか部屋全体がクラシックで、五、六十年前の金持ちの暮らしを体感できる。そのくせ、設備も充実しているんだから申し分ない。電話回線もちゃんとインターネットにつなぐことが出来た。不満は窓からの景色が良くなく、横のビルしか見えないことぐらいだ。

そういえば、帰りの船のリコンファームをしないといけないことを思い出した。
早速、乗船券売り場に電話する。うまい具合に日本語を少し理解できて英語もばっちりしゃべれる男の人が出てきたので、あっさりと滞りなくリコンファームできた。一応、最終乗船時間も聞いておいた。午前11時ということだ。

今日は恐ろしく快便だ。また、便意が来たので出す(4回目)。今日はなぜこんなに出るのだろう。しかも、毎回大量だ(^^;。別に下痢というわけでもないし、お腹も痛くないのだが。

もう、これですべてやるべきことをすませたので、日本に帰るまでの間、残ったお金で観光しまくり、食べまくりの毎日だ。少し眠いがまだ真っ昼間だし寝るのは非常にもったいない。眠さをこらえて、さっそく上海を観光する。

外に出て自分の泊まっているホテルを改めて見てみる。近代的なビルに挟まれているのに、違和感はないからおもしろい。
歩いていると、ここは本当に中国か?と思ってしまうほど別世界だ。アメリカに近い気がする。他の都市であれほどいた(北京でもたくさんいた)ホームレスが一人も見かけられない。
中国人の着ている服も実にあか抜けていておしゃれだ。他の都市ではの服が小綺麗で、すぐ日本人ってばれていたのだが、ここでは逆にの方が汚くみえてしまうぐらいだ。
それにしても、内陸の山岳地帯と上海などの沿岸地域の経済格差がありすぎるように思える。だから内陸の貧しい人が山賊になったりや列車強盗をやってしまうのも無理からぬことかもしれない。

それにしても、お腹が空いた。近くにあった長安餃子楼というところで、特別なんとか餃子というものを頼む。注文を取る人が結構日本語をしゃべれるので、これが色々な餃子を楽しめていいよというのでこれにしたのだ。だが、作っているのはやる気のないおばちゃんたちで、出てきたのもそんなに大した物ではなかった。
30元(450円)だからまあ許せる範囲。もしかして、西安が餃子の本場なのだろうか? ここも長安餃子楼という名前だし。西安の方が餃子はおいしかったし。

今度は上海博物館へ行く。これも近かったからだ。今日はやはり眠いせいもあってか、あまり遠くまで歩きたくない。
上海博物館は予想以上に大きかった。とにかく歩き疲れる。四階建てになっており、陶器、掛け軸、民族衣装、貨幣、仏像、古代青銅器などが数多く展示されている。特に目を引いたのが1300年代の景徳鎮の陶器である。恐ろしく秀逸で陶器に興味のないでも吸い込まれそうになった。

ざっと見て回ったのに2時間も経っていた。じっくり見ると一日かかるだろう。もう、眠さが最高潮に来ていたので、ホテルに戻り始める。
戻る途中、公園を通る。たこ揚げをする人(鷲のような鳥の形をしたタコを飛ばしています。それがよく飛ぶ)、太極拳をする人など、色々いて見ていて飽きない。
上海の公園そこをすぎると、地下街があったので、地下に降りるとこれまた驚きだ。
地上であれだけ発展して人があふれんばかりなのに、地下でも地下街が網の目のように張り巡らされて、店や人がごった返している。
30年後は本当に国名通り、中国が世界の中心になっているかもしれん。経済格差の問題とか山積みだけどね。

DVDやCDを売っている店を見つけたので入ってみる。そこの一角には日本メーカーのパソコンゲームが売っていた。日本では一万円はするであろうゲームが、なんと39元(585円)で売っている。いかんでしょ。

ホテルに戻り、風呂に入って(風呂がまた広い、足を伸ばせて底も深いので気持ちよかった)たまっている洗濯物を洗った。後はもう明日に備えて寝る。明日は上海を歩きまくるぞ!

9月1日

起きたら12時だった(笑)
いくら昨日徹夜だったからといってちょっと寝過ぎた、実にもったいない。15時間ぐらい寝たことになる。
まあいいや、今日は夜がメインだし。
というのは今日は上海雑技団を見に行こうと思っているからなのだ。
「上海に来て上海雑技団を見ないのは上海に来た意味がない」とまで言われているらしいので、行くっきゃないでしょ。
ガイドブックによると、上海商城というところで雑技をやっているらしいから、そこを目指す。
上海は当たり前だが地下鉄が通っている。北京では環状線のように円を描いて通っていたので、中心地に行こうかという時には全く役に立たなかったが、上海は十文字に通っているので実に使いやすい。歩いてでも行ける距離なのだが、せっかくだから地下鉄で行くことにする。
さらに、の泊まっているホテルは人民公園前にあり、ちょうど地下鉄の十文字の中心だから非常に便利である。

切符を自動券売機で購入しようと思い、お金を入れて金額のボタンを押すのだが、そのままコインが返ってくる。おかしいなと思いつつ、隣の人の買い方を見ると、先に金額ボタンを押してからお金を入れている。も同じようにするとちゃんと買えた。日本と購入の仕方が逆なのだ。

上海の地下鉄は出来てあまり月日が経っていないのか、非常に綺麗だ。
しかも、北京は一律3元だったのに、上海は距離によって違い、1~3元だ。北京は自動券売機などなかったし、切符は人がちぎって渡すという方法だった。この差はどういうことだろう。

目的地は二つ目の駅なので、すぐに到着。
地上に出ると目の前に静安寺がある。高層ビルの中にポツンと建っているので、ミスマッチだ。
上海の静安寺とりあえず、上海雑技団の今日の席のチケットを購入しに行かなければならない。なぜなら、すごい人気で毎晩満席だからだ。特に良い席はすぐになくなってしまう。

少し歩いて、上海商城はすぐに見つかったのだが、雑技を上演しているところがわからない。
ガイドブックに四階と書いてあったので、行ってみるのだが、幕が張ってあるだけだ。肝心のチケット売り場はどこだろう。
そこらにいた従業員に聞いてみると外にあるというから、外に行ってみる。
10分ほど探すが見つからないので今度は警備員の人に聞いてみると、「あそこが窓口です」と連れて行ってくれた。本当にわかりにくいところで、隠くすようにあった。
窓口は無愛想なおばちゃんだったが、一番高い60元(450円)の席を購入。良い席が残っていたのでよかった。

チケットが取れて安心したのかお腹が空いてきた。
らーめんの文字が見えたのでふらふらと店の前に立って入ろうか入るまいか思案していると、店員が「今日は全品半額ですよ」と言ってきたではないか。迷いもなく店に入って、ネギラーメンを頼む。半額だから9元(135円)だ。安い。
なんで中国まで来てらーめん食ってんだ?自分でも間違ってると思うのだが、まあそれはおいといて、出てきたのはきちんと日本のらーめんだ。しかもうまい。もらーめんに関してはうるさい男だが、今まで食べたらーめんの中で五本の指に入るぐらいうまい。本気で上海に住みたくなってきた(笑)宝くじ3億円当てたら迷いもなく上海に住むだろう。

雑技団の上演開始は19時30分だから、まだ4時間もある。いったん人民広場前に戻ることにする。
そういえば、めんどくさいけど土産とかも買わないといけないなと思い。土産専門店に立ち寄る。
一階二階三階は高そうな陶器や掛け軸などばかりだったのだが、四階にいくとがほしかったチャイナ服があった。
そこで、どう見ても拳法の映画で悪役が着るような服と、中国料理店で店員が着ているような服の二着を購入。原価は二着で796元(11940円)だ。シルクで出来ているから高い。
これは値段交渉しないと損だな、と思って交渉を切り出そうとしたら、向こうが先に「ディスカウントしますね」と615元(9225円)にしてくれた。

以外にお金を使っちゃったから、手持ち金が少なくなってしまったので、2万円両替しにいく。レートはまた元に戻ったようで一万円で676元だ。
その足で、ホテルのすぐ近くにあるスーパーに買い出しに行く。ビールやお菓子とお土産用に高いお茶も購入。お茶が高かったので230元(3450円)ほどかかった。

ホテルに戻り、少しくつろいでいると18時になったので、雑技団を見るため上海商城に行く。
また地下鉄でいったので、着いたのは18時15分だ。ちょっと早く着すぎたし、お腹が空いてきたので食べに行くことにする。でも一時間では中華料理屋では時間が足りない。ちかくにマクドがあったので、そこですますことにする。

やはり、ここは混んでいて注文するのに並んでいるのだが、どんどん横から割り込みされるので一向にが注文できない。
上海空港でタクシーを待つときはちゃんとみんな順番通り並んで待っていたので、中国人を見直していたのだが、なんだこれは・・・・
は正直、中国人はマナーが悪すぎると思う。そこらじゅうに痰を吐きまくる、どこでもかまわず煙草を吸う、交通法規はまったく無視(というか信号がほとんどないんだけど?)、携帯鳴らしまくり。やはり教育は大事だと痛感した今日この頃(当然だが、中国人でも教育されている人はすごく礼儀正しい)、おもしろいことに中国では若い人の方がマナーが良いのだ。

が怒って鬼のような顔をしていたのだろうか、それともが割り込みされまくりの一部始終を見ていたのだろうか(たぶん両方だと思うが)。マクドのマネージャーらしき人が、「こちらのレジにきてください」と優先的にの注文を聞いてくれた。 フィレオフィッシュセット16.8元(252円)を頼む、当たり前だが味はまったく一緒だ。

食べ終わると19時だ。劇場に向かう。
劇場前に着いたが、それでもまだ早いのか、扉を開いてくれない。扉の前で絵画の展示をしていたので、待っている間それらを鑑賞する。
しばらくすると、日本人ツアー客がたくさん到着して、日本人だらけになってしまった。中国人はほとんどいない。割合的に言えば日本人7割、他の外国人2割、中国人1割といったところだ。
扉が開いて、席に座る。思ったより前の方でよかった。それにしても、日本語が飛び交いまくってここは日本じゃないかと思ってしまうぐらいだ

講演が始まる。幕が開いて、中国おなじみの獅子舞がでてくる。そのとき、カメラのフラッシュの嵐だ! ぐぁ、日本人のカメラ好き!
外人が思う日本人の嫌なところというのを少しわかってしまったような気がする今日この頃。
それにしても、雑技むちゃくちゃおもしろい、テレビで見たことがある人達が、どう考えても人間業じゃないようなことするんだが、テレビと目の前で見るのでは雲泥の差だ。
骨がないんじゃないかと思うぐらいグニャグニャに曲がる女の子、イスをどんどん積み重ねていってそこに6人も乗って逆立ちしたり、おなじみの棒で皿をグルグル回すやつもあった。
上海雑技団ギャグ要素も満載で、講演が終わった後も笑った顔のまま筋肉が硬直していたぐらいだ。
本当にあっという間の一時間半。上海最終日にもう一回見てもいいかな。

9月2日

昨日寝過ぎたためか、夜はなかなか寝付けず午前四時ぐらいに眠ったので、結局、目が覚めたのは午前11時だった。
上海雑技団もみてしまったし、もう上海でやることといったら、買い物と食べることぐらいだ。
もうお昼なので、小龍包で有名らしい南翔饅頭店に行くことにする。
南翔饅頭店は豫園という庭園の近くにある。豫園は後で見ることにして、先に南翔饅頭店に行く。
店の前まで来ると、行列が出来ている。どうやらみんな小龍包目当てで並んでいるようだ。 もここまできてあきらめるのは嫌だから並んだが、結局2時間ほども待たされた。

熱々の小龍包が15個ほど入って、湯気が出て皮に包まれている肉汁が外からでも見えておいしそう。
丸ごと一個一気に口の中に入れる。熱い肉汁が口の中でジュワッと出てハフハフしながら食べるのがまた格別だ。
2個3個と食べる。下がベロベロになりそうになりながら食べるのだ。
小龍包、最初はおいしいのだが、肉汁といえどもしょせん肉の脂だから、冷めてくるとネトッとしてきてあまりおいしくない。
これだと、西安で食べた餃子の方がおいしい。ちょっと期待はずれだった。

次に豫園を見て回る。入場料は25元(375円)で、豫園はわかりやすくいえばただの庭園だ。特に物珍しい物があるわけでもないが、のんびりとベンチに腰をかけてボケーとするにはもってこいだろう。
豫園しばしゆっくりしてから、今度は黄浦江という河ぞいに歩ける外灘(バンド)遊歩道があるのでそこにいってみる。

外灘を歩くと「ここは一体どこなんだ!」という感覚におちいる。
西を向くと租界時代の欧風建築物が道に沿ってずらっと建っており、東を向くと黄浦江の向こう岸は近未来的な円形の建物が建っている。
租界時代の欧風建築物全く時代の違う建物に挟まれて歩いていくわけである。おもしろいので、地方から来たおのぼりさんのように写真を撮りまくる。
近未来な建物 アジア一高いテレビ塔

外灘の端から端まで歩いた。ここから9月4日船に乗って日本へ帰る、国際フェリー乗り場が近いのでせっかくだから見に行ってみる。
トコトコと歩いて探して、位置的に場所は確実にあっているはずだが、入り口がみつからない。歩き疲れたので帰国当日にタクシーで連れて行ってもらうことにしてあきらめて戻る。

戻る途中、上海友誼商店という百貨店クラスの土産物ショップがあったので入ってみる。
ここは1500000元(2250万円)クラスの骨董品まである。恐ろしく高くて近づくのも怖いぐらいだ。

はここで、絵画をずっとみていたのだが、一つかなり気に入った物があり、買おうか買うまいか悩んでいる。でも、850元(12750円)で高いし、持って帰るには大きすぎる。あぁ、でもこの絵を見ていると吸い込まれそうだ。さらにずっと見ていると、850元でこの絵が自分の部屋に飾れるなら安いんじゃないか?という気になってきた(^^;(は衝動買いの気があります)
つい、店員を呼んでしまう。ここの店員日本語がしゃべれます。
「日本まで輸送してもらうとどのぐらいかかります?」と聞いてみると「高いですよ」と言われる。 どのぐらい高いのかはっきり聞いてないけど、この大きさなら1万円ぐらいするんだろう。もし買うなら自分で持って帰るしかない。
とりあえず「安くなりますか?」と値切ってみる。「じゃあ、5%引きで810元(12150円)では?」と言われた。
うーん、しかし、持って帰るのは大変と悩んでいると、店員「これ軽いですよ、十分持って帰れます」というので持ってみるとたしかに軽い。
でも、大きさがちょっと・・・・ね
僕が「800元(12000円)では?」と切り出すと店員「それでいいですよ」というので、僕もつい「OK」と了承してしまう。
ついに買ってしまった・・・・(笑)
なんで中国まで来て油絵買ってんだろう・・・・・・(笑)
もう笑うしかない。わはははは

絵画を持ってホテルまで戻るのだが、はずかしい。みんなジロジロ見ている。当たり前だ、大きな絵画を持って歩いている人なんてそう見れるものでもあるまい。
絵画をもって地下鉄に乗るのだが、電車の中は満員なのに、の周りには空間が空いている(^^; みんな避けてます。
なんとか無事にホテルに到着、絵画を壁に立て掛けて一休み。するとなんと右手を使って主に絵画を持っていたから、右手が痙攣している。これは帰国するとき大変だ。というか他の荷物を持てるだろうか(^^;

TVをつけると、マトリックスがやっていたので見る。最後まで見た後、チャンネルを回すとNHKのBS1が映るではないか。中国語のTVになれてしまっていたので、TVから日本語が聞こえてくると妙な感じだ。

9月3日

らーめん食いたいらーめん食いたいらーめん食いたいらーめん食いt
起きたら無性にらーめんが食べたくなりました(笑)
この前言ったラーメン屋に直行
明日は日本に帰るというのになんでらーめん食いにいっているだろう(勘違いしている人がいるかもしれないからいっときますが、らーめんは日本食です。中華ではありません。)

わざわざらーめんを食べに行くためだけに地下鉄で移動(笑)
ラーメン屋に入って、「コーンバターラーメンください」と日本語で言ったら、
店員が「えっ?日本の方ですか?」
この店員の人見たところ25才ぐらいだが、上海にラーメン屋の支店を出すために派遣された人だ。実はが一昨日、衝動的にこの店に入った日が開店日だったらしい。だから、今日でまだ開店三日目なのだ。
突然、異国に派遣されてさびしいのだろうか、よく話しかけてくる。
「味はどうですか?」
「今どこのホテルにいるんですか?」
「日本ではどちらにお住まいですか?」とか。
「また来てくださいね」と言われたが、明日は日本に帰ることを告げると残念がっていた。

そうだ、土産を買わないといけないのだ。よく考えると自分の物しか買っていないことに気がついた。もう、今日しかないのだよ。
歩きながら土産物を売っている店を探す。探すものの、あまりぱっとした店を発見できなかったので、一昨日、拳法着を買った土産専門デパートに行く。
そこで、色々迷ったが、チャイナ服と仙人の絵が描かれた掛け軸を購入。両方で560元(8400円)を484元(7260円)にまけてもらう。

その後、上海に来て上海蟹を食べてなかったことに気がついたので、食べに行く、たぶんそれなりに高いだろうからお金も十分持っていく。
レストランを探している途中で上海書城というビル全体が本屋になっているところがあったので入ってみる。そこでDVDが安く(日本に比べれば)売っていたので買おうかと思ったが、中国語のDVDを見てもわからんだろうということでやっぱりやめた。

上海書城を出てちょっと歩くと蟹の文字が書かれているレストランを見つける。
すごく高そうな所だが、今日で上海最後の夜だし、パァーっと残金を使ってやることにする。
まだ、夕方の五時で早すぎるのか客は一人だ。
でも、メニューは日本語で書かれてあり、助かった。
上海蟹の甲羅焼き(30元)、鶏肉とフカヒレのスープ(75元)、蟹肉小龍包(35元)を頼む
最初に出てきたのは、上海蟹だ。思った以上に小さい、毛蟹を小さくしたぐらいではないか(涙)しかも甲羅だけだし(笑)一瞬で食べ終わってしまう。

次が小龍包だ。こっ、これはうまいっ、昨日二時間も待たされて食べたのとは格段に違う。これが本当の小龍包なのか・・・・・第一、昨日食べたのは肉汁と言うより油で、しかも肉汁がまったくなくただのシュウマイ状態になっているやつも混ざっていたし。たぶん客がきすぎて、肝心の料理の方がずさんになってしまっているのだろう。 しかし、今食べている小龍包は違う。肉汁というより熱々のスープが肉と一緒に入っているのだ。
それを、丸ごと口の中に入れ、かんだ瞬間、なかのスープが口にあふれハフハフしながら食べるのだ。後味も良い。

次はフカヒレスープ・・・・・・・やばい、このようなものを食べてもよいのだろうか、とちょっと躊躇してしまった。さすが75元(1125円)もするだけある。
茶碗蒸しのような器の中に、形がそのまま残っているフカヒレ。
今までが食べたフカヒレは原形をとどめていなくて細い棒状のマカロニみたいなのが申し訳程度に入っているスープを飲んだことがあるだけだ。
フカヒレの塊をレンゲですくって口一杯に放り込んで噛んだときの歯ごたえといったらもぅ!
結局、飲み物代なども合わせると158元(2370円)もしたが、蟹以外は満足だった。蟹はやはりズワイガニですな。

帰りにスーパーで色々な種類のお茶をこまかく購入。お土産用だ。お茶が一番差し障りがないものだし、何より軽い。
でも、自分の家で飲む用に、50gで130元(1950円)という烏龍茶を買った。最高級のウーロンを飲んでみたかったし。もちろん買ったのは50gだけだが(笑)

さてと、明日は大変だ。この荷物を持って船までいけるだろうか?