「北京からウルムチまで」中国を一人旅した2001年夏の日記

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北京ではいっさい見られなかった青空が見えるので気持ちがいい。

8月18日

今日はウルムチに行かなければならないので5:30分に起床。忘れ物がないか確認して6:00にチェックアウトする。とりあえず、二時間前には空港に到着しておかなければいけない。
10分程空港へ行くバスを探すもさっぱりわからない。そばにいたおばちゃんに聞くも、タクシーで行けと言われる。しかたなくタクシーで行くことに決める。タクシー乗り場に行き、空港までいくらでいくのか聞くと130元(1950円)だという。高い。でも地球の歩き方でもそのぐらいが相場だと書いてあるし、もう時間がないのでこれでいくことに決める。

タクシーの運転手はいつものことだが、ガンガン飛ばしてくれるので、空港には7時に到着。時間は二時間たっぷりあるので余裕ができた。

空港に着いてまずは、国内線出発ロビーを探す。少し迷ったが漢字を頼りにみつける。次は空港施設使用料の券を購入しなければならない。これはさっぱりわからなかったので、空港のチケット売り場の女性に聞く。運良くこの人は少し英語ができ、「向こうにあるよ」と言われたので行ってみるとあっさり見つかった。

次はチェックインだ。これが一番手間取る。チェックインカウンターの場所がわからない。もしかして、ゲートの向こうにあるのかと思い。ゲートを通ろうとするも、「チェックインしてからにしてください」と言われ、通してくれない。場所を聞くとまたもや「向こうにある」と言われる。言われたとおりに行くと、なるほど、英語で小さくチェックインカウンターと書いてあった。どうも、見逃していたようだ。チェックインをすまして、ゲートを通る。もう後は搭乗を待つだけだ。

以外に早く手続きがすんだので、搭乗まであと一時間もある。
朝食を食べてないので、空港内にあった食堂で食べる。空港内だけあって恐ろしく高い。餃子三つだけで12元(180円)もした・・・・・・
その後トイレにいって、搭乗口までいくとまだ30分ある。暇なのでこれからの計画を考えるが、まとまらない。そのうちに搭乗時間となった。

席に座る前、僕と同列席のウイグル族の女の子が重い荷物を棚に上げられないで苦労していたので手伝ってあげる。
僕の席は窓側で翼からも離れていて実に眺めが良く、しかも前には席がなく空間が開いており横の席は空いているので、まるでファーストクラスのようなゆとりがあり快適だ。

北京から飛び立って、2時間ぐらいは雲で覆われていて全く下の景色が見えなかったが、着陸前の一時間は雲が晴れて下の景色がよく見えるようになった。景色はほとんど砂漠で、初めて砂漠をみたので感動して写真を撮りまくる。オアシスのような町も見えて楽しい。

砂漠の中の町(航空写真)

ウルムチまでは約4時間かかった。午後一時に着陸。ウルムチに降りたとたん。とにかく暑い。帽子がないと日射病になってしまう。

僕はバスで市内まで行こうと思っていたのだが、客引きのおばちゃんがしつこくタクシーに乗ってけというので、一応値段を聞くと60元(900円)だという。「それは高いから40元(600円)ならいいよ」と言うと、首を振って60元だと言われる。こっちも負けじと「高い」というと50元(750円)になった。とりあえず暑かったので、それで承諾した。

市内までは30分といったところか、初めに言っておいた新彊飯店という飲食店みたいな名前のホテルに到着。僕は100元札しか持ってなかったので、それを渡すとお釣りがないらしく、運転手はわざわざホテルまで両替にいって、50元お釣りをもらう。

早速、ホテルのフロントで「今夜泊まれますか?」と中国語で書いた文字を見せると、うまい具合に英語がしゃべれる人で助かった。
でも、ホテルは3人部屋と4人部屋しか残っていないと言われ、しょうがなく3人部屋で手を打つ。
3人部屋は24元(360円)で安い。これだけ安いとちょっと部屋が汚そうで大丈夫だろうかと思いながら部屋に入ると以外に綺麗だ。テレビもある。
しかも同室の2人は日本人らしく(地球の歩き方がベットに置いてあった)安心。日本人なら荷物を心配することもない。

まずは、明日行くトルファンへのバス停を見ておこうと外に出て歩くも、日差しが強くて暑いし、縮尺をよくみると10kmも離れていることが判明。
帽子を持ってくるのも忘れたのでいったん部屋に戻る。

部屋で今日はどうしようか考えていると同室の一人が戻ってきた。
話を聞くと、ウルムチは本当になにもなくて暇な所だという。見るところはすべて遠くにあるのでツアーで観光するしかないそうだ。
色々話していると、彼は上海から敦煌、ウルムチまで鉄道で来て、その後はパキスタンまで行きインド、インドからタイへ飛行機で行き日本へ帰るんだと。さすが、ウルムチまで来ると豪傑ぞろいだ。そのまま話しているともう一人が戻ってきた。この人も同じようなルートだ。どちらの人も、アニメ《風の谷のナウシカ》風の谷のモデルになった場所「フンザ」が目的だということ。

夕方になってお腹が空いてきたので、夕飯をみんなで食べに行くことにする。
ホテルの近くにあった中華料理屋でキクラゲの牛肉の炒め物、茄子と唐辛子の料理をたのみ、ビールで乾杯。どれもおいしい。
食べながら話していると、専門学校生の方は、単身ニュージーランドに渡って、そこで働いては資金が貯まると旅行をくりかえし英語を覚え、また今は中国語を勉強して、旅行関係の仕事に就きたいという話だ。世の中は実におもしろい人がたくさんいる。

ホテルに戻り、共同のシャワーを浴びる。ドミトリーなのになかなかよい、ちゃんと熱いお湯がでる。
昨日はあまり寝てなかったせいもあり、シャワーを浴びるとすぐに寝てしまっていた。